男性不妊について
男性不妊(不育ともいう)とは、夫婦結婚同居生活2年以上で避妊せず、女性側に問題なく妊娠できないことを指します。
男性に不妊の原因があるカップルが4組に1組、男女共に不妊の原因があるカップルも4組に1組、と、男性不妊が増加しています。
日欧共同研究の2006年英専門誌と日本医師会誌5月号の発表によると、日本人男性の精子の数がフィンランド男性の精子の数の約2/3であり、調査した欧州4カ国と地域中最下位であった事が知られています。
弱くなっている?日本人男性
環境ホルモンが影響している?ストレスが原因?電磁波が破壊している?ブリーフをはいているから?カフェインと喫煙が良くない?・・・男性不妊の原因について、たくさんの情報が飛び交っています。男性不妊の原因は主に4つに分類されています。
中国漢方からみる男性不妊
1.腎陰虚(じんいんきょ)
◆主な症状
性的興奮しやすい・性欲亢進もしくはインポテンツ、早漏、遺精、精液量少、乏精子症、運動率低下、死滅精子が多い、精液不液化。◆主な原因
陰虚体質。
気患い、自慰、性行為過剰(特に若い頃に自慰を多くした方に多い)。陰が足りない為、陽が過剰となり、全身の潤いが不足する。
2.腎陽虚(じんようきょ)・脾腎陽虚(ひじんようきょ)
◆主な症状
インポテンツ、早漏、滑精、乏精子症、運動率低下、死滅精子が多い。
脾腎陽虚は上記+性欲低下、精液稀薄、奇形率が高い。◆主な原因
体を温める腎陽が弱く、腎精(エネルギー)が不足している。高齢者、中年の早老・早衰の方に多い。先天的に体が弱い。
3.精気不足(せいきぶそく)・気血不足(きけつぶそく)
◆主な症状
精気不足:乏精子症、運動率低下、インポテンツ、早漏、奇形率が高い。
気血不足:乏精子症、運動率低下、インポテンツ、早漏、性欲低下、射精無力。◆主な原因
精神活動には気血(きけつ)が必要だが、神経の使いすぎによって、睡眠や食事が満足に取れていない結果、胃腸の働きが衰え気血が不足する。頭脳労働の方に多い。
4.湿熱(しつねつ)
◆主な症状
インポテンツ、血精症、膿精症、精液不液化、死滅精子が多い、運動率低下、奇形率が高い。◆主な原因
体内の水分と熱が下半身に停滞している。肉・脂肪・甘いものの摂り過ぎで胃が重だるい。お酒の飲みすぎ。性的行為過剰。泌尿器系炎症。
5.痰湿(たんしつ)
◆主な症状
性欲低下、インポテンツ、陰茎のしこり、慢性前立腺炎、前立腺肥大、乏精子症、精液不液化、運動率低下。◆主な原因
疲労が慢性化し、エネルギーを使いたくない。毎日時間に追われている方に多い。
6.肝鬱気滞(かんうつきたい)
◆主な症状
性欲減退、インポテンツ、早漏、不射精、精子減少、高プロラクチン血症。◆主な原因
緊張・不安・心配・情緒不安。性的行為中に無理に射精を我慢する。精神的な不調和で精力が弱まっている。
7.気滞血お(きたいけつお)
◆主な症状
精索静脈瘤、インポテンツ、精管詰り、不射精、陰茎のしこり、前立腺肥大、閉塞性無精子症もしくは乏精子症。◆主な原因
仕事や人間関係によるストレスやプレッシャーが多い、または不妊治療によるストレスやプレッシャーで精神が疲労している。
生活養生法
規則正しく十分な睡眠時間をとる 腎精と腎気を守る
適度に運動し、上手に気分転換をする 気血津液のめぐりをよくする
脂っこいもの、辛いものを控える 脾胃、肝胆、腎を守る
アルコール、たばこを控える 肝腎、肺を守る
野菜たっぷりの和食中心で、腹八分目を心がける 津液を増やし、気血津液と腎精を守る
性生活を節制し、過労しないようにする 腎精を守る
熱いお湯を避け、ぬるま湯につかる 腎精を守る
適度に日光浴をする 全身の陽気と腎陽を高める
不妊はどちらか一方ではなく、男女ともに原因が隠されている場合が多いのです。
中国漢方は、自然のちからでまずあなたの体のバランスを整えることを目標としますから、
不妊だけでなく、体の調子も整い、アンチエイジングにもつながります。是非、ご夫婦お揃いでご相談ください♪
可愛い赤ちゃんを♪